「木育（もくいく）」という言葉をご存じでしょうか。 木育とは、子どもから大人までが木とふれあい、木のぬくもりや自然の大切さを感じながら、木とともに暮らす意識を育んでいく取り組みです。2004年に北海道で提唱されて以来、保育園や学校、地域のイベントなどを通じて、少しずつ全国に広がってきました。

なぜ、いま木育が必要なのでしょうか

私たちの暮らしは、便利な人工素材に囲まれています。けれど日本人は、昔から木とともに生きてきました。木の香りや手触りは心にやすらぎを与え、時間とともに味わいを増す表情や風合いは、自然の中で暮らすことの豊かさを思い出させてくれます。

木育を通して、子どもたちはこんな気づきを得ることができます。

・森のしくみと自然の循環に目を向ける
・木のもつ調湿性やぬくもりを肌で感じる
・木が地球環境を守る存在であることを学ぶ
・命の循環や、資源の限りあることに気づく
・木の道具やおもちゃのやさしい心地よさにふれる

自然との接点が少なくなっている今だからこそ、木育は子どもたちの感性や想像力を育み、地球とともに生きる意識を養う大切な学びとなるのです。

木育は、大人にとっても

木育は子どもだけのものではありません。 木の香りに深く呼吸をするようなやすらぎを覚えたり、無垢材の床に素足をのばしたときの心地よさに癒されたり——そんな瞬間に、大人もまた自然とつながっていることを思い出します。

暮らしの中で木にふれることでぬくもりや落ち着きが生まれ、 忙しい日常の中に心と体を整える静かな時間が宿ります。さらに、森を育む木材を選ぶという行為は、環境を守る選択にもつながります。

木を選び、使うことは、未来の森を育てること。ウベモクでも、「木とふれあい、学ぶ機会を子どもたちへ届けたい」という思いを大切にしています。まずは地域の方々とともに、木育に関わる小さな一歩を踏み出していきたいと考えています。